あなたの猫はしっかり寝れてる?猫の睡眠。秘密は〇〇にあった?!

猫ってなんであんなに長時間寝ていられるんだろうと思ったことはありませんか? その理由は猫の生態にヒミツがあったのです。 肉食動物ならではの本能と猫の健康を維持するためのヒントをお教えします!

睡眠
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猫は1日に何時間寝ているの?

猫はいつも寝ている印象がありますよね。特に家猫だと寝ている時間がほとんど。

寝顔がかわいくてずっと見ていられる飼い主さんも多いのではないでしょうか。寝ている姿は無防備でついついずっと見てしまいますよね。

猫は1日の大半を睡眠に費やしています。実際に寝ている時間は平均14時間。平均ということはもっと寝ている猫もいるということですね。特に家猫は安心感から睡眠時間が多いとも言われています。

なぜそんなに眠るのか。その秘密は猫の先祖にあったのです。

猫の睡眠を知ることで猫のカラダを知りましょう!

 

猫の睡眠は「狩り」と関係がある

猫の仲間であるネコ科のライオンやトラの睡眠時間は13~15時間程度に対し、猫も同じくらいの時間を睡眠に費やしています。それに対して草食動物の馬は3~4時間程度、キリンについては数十分から2時間程度です。

肉食動物はただ長時間ぐっすり寝ているわけではなく、いつでも狩りの体勢に整えられるよう眠りが浅い時間が大半です。深い眠りは寝ている時間のほんの一部と言われています。

なぜ肉食動物と草食動物でこんなにも睡眠時間が違うのか。

その理由は肉食動物の「狩り」に関係があります。

肉食動物と草食動物の大きな違いは?

なんとなく肉食動物と草食動物は生活や食事が違う、ということはわかりますが具体的になにが大きく違うのかははっきり答えられませんよね。

実は生きるための「狩り」と「食事」に大きな違いがあり、そのことが【睡眠】に直結しているのです。

草食動物は動物を捕食する側ではなく捕食される側。ぐっすり眠っていると肉食動物に襲われる可能性が高まります。そのため寝ている時間を少なく、いつでも逃げる体勢に変化できるよう短時間の睡眠なのです。

また草食動物の主食は低カロリーの植物等なので長時間食べる必要があります。そのため身を守るため、カロリーを蓄えるために食事に時間を費やし睡眠は短時間ということがわかります。

それに対しネコ科の肉食動物は「狩り」で生きる動物。獲物を狙い確実に仕留めるために体力を温存し狩りに臨みます。よって対象の獲物が動いていないときに睡眠をして合理的にエネルギー消費をしています。

また食事内容についても睡眠と関係があります。肉食動物の主食は高カロリー高タンパクのためエネルギーが長時間維持されます。食事時間が短く、且つエネルギーが長時間持つために睡眠や休息に多くの時間を費やすことができます。

猫が長時間寝るのはそんな肉食動物の生態の名残が猫にもあるためです。睡眠(休息)は「狩り」をした後と考えると寝顔もさらにかわいいですね。

     

家猫でも「狩り」をするの?

家の中で飼われる猫も多くなってきましたね。家猫はほかの猫に比べて警戒心も弱く睡眠時間も長い猫が多いです。ただ、犬に比べて品種改良も少ないことから本能が多く残っているとも言われています。よって「狩り」の本能が強く残っていることから歴史的に生態に大きな変化はないようです。

例えば猫じゃらしで遊んでいるときの姿を思い出してください。目が狩猟モードになっていませんか?猫はもともと動くものを追いかける習性がありますが、それこそが「狩り」なのです。

そして狩りをして獲物を捉えたあとに食事をする、という流れをつくると本能で満足感を得ることができます。

狩りの疑似体験を遊びで体感させてあげること、遊んだあとに新鮮なごはんを与えることが運動と知能の活性化に繋がります。是非、遊ぶときは真剣に、そして遊んだあとに大好きなごはんをあげる習慣をつけてみてください。

そうすることで「狩り」が成功しおいしいごはんにありつけた、と感じ健康的に食事を行うことができます。

食事で体は作られます。運動と食事を満足させることで健康を維持しましょう。

猫が早起きなのは「狩り」のため?!

朝早くに猫に起こされることはありませんか?目が覚めると目の前に顔がある時ありますよね。

それは「狩り」のために早起きしてしまった、ということが考えられます。

猫のような肉食動物は獲物が動き出すときに起床し「狩り」を始めます。猫は薄明薄暮性といって明け方や薄暮に活発する行動様式の生物です。

猫は夜行性と思われがちですが正しくは薄明薄暮性です。猫は薄暗い時間帯でも少しの光で獲物を捉える視力があるため、薄暮の時間帯でも鳥や爬虫類など獲物を捉えやすいと言われています。

そのため明け方に鳴いたり動き回ったりするのは「狩り」の名残と思われます。

家猫は狩りをする習慣がないため寝ている猫も多いと思いますが、明け方によく鳴く子や朝起こしに来る子は本能が残っている証拠ですね。

 

朝から起こされて困っているときの対処法

毎日のように朝起こしてくる猫や鳴き叫ぶ猫に困っている人も多いでしょう。

「狩り」の名残とはいえ、人間の睡眠時間は猫の半分以下なので妨げられるとツライですよね。なかには決まって日の出とともに起こしてくる猫もいるとか。それはそれですばらしい特技ですね。

朝から狩りに付き合うのは難しいですが、もしかしたら遊ぶことで狩りの練習をしたいか、お腹がすいているのか理由があるはずなので一度一緒に起きて様子を見てみましょう。猫の不満を解決してあげることが猫の長生きの秘訣です!

寝ている人間を起こして遊びたい場合

遊びたくて人間を起こしていると考えられる場合は、人間が起きている時間にめいいっぱい遊んであげることが重要です。

猫は習慣を記憶する動物なので、日中この時間にたくさん遊んでもらえる!と思わせたり、食事の前が遊ぶ時間なんだ!と思わせることで、遊ぶ時間帯を習慣にさせることがコツです。

またキャットタワーやおもちゃなど、一人で遊べるものを置いてあげることもいいですね。ただし目を離しても問題がないおもちゃで安全に遊ばせることに注意してください。

ちなみに、一度起きて遊んでしまうとそれが習慣になって起きるまで鳴き続ける可能性もあるので行動は慎重に!

寝ている人間を起こしてごはんを食べたい場合

お腹がすいて人間を起こしていると考えられる場合は、寝る前に置く食事を変えてみては?

大好きなおやつを小皿に少し置いてみたり、ドライフードの代わりにウェットフードを置いてみたり、いくつかあたらしいごはんの与え方をして様子を見るのも良いでしょう。

ただし大量にごはんを置いてしまうと肥満の原因になりかねないので量を注意してください。

猫は一度に全量を食べる動物ではありませんが、多量のおやつが日常になってしまうと食べる量も自然と増えてしまうので適量を意識しましょう。

無視することもひとつの手?!

猫は毎日の行動が習慣となり、変えるとなるとなかなか難しい動物です。

朝方の早起きの原因が特定できずお手上げとなったら、無視しちゃうこともひとつの手です。

まずは不満の原因を特定することが大事ですが、大声で鳴いて人間が起きるまでやめないというほどのアピールがなく、部屋をウロウロしているくらいのレベルであればそのまま様子をみてもいいでしょう。

人間に何かを訴えている様子であればストレスの原因になるので改善が必要ですが、一人で部屋を散歩している程度ならそのまま自由にさせてあげてもいいです。

明らかに何かを訴えている様子で原因が特定出来ない場合は獣医師さんへ相談してみましょう。

 

猫は「狩り」の準備で睡眠をとっている

猫がライオンの仲間で「狩り」を主に生活していることがわかると面白いですね。

いま隣で寝ている猫も狩りの準備を夢の中でしているかもしれません。

起きたらすぐにごはんを食べる猫も「狩りの成果」を確認して食べているのかも。

猫が起きている時間は「狩り」のためなので、めいいっぱい遊んであげて狩りの練習と、成果としておいしいごはんを与えるようにしてください。

運動とおいしいごはんで筋肉がつき代謝もよく健康的な体になります。それは人間もおなじですね。

人間も猫も健康的で気持ちよく過ごせる習慣を目指して生活しましょう!

この記事を書いた人
and.
MAMI

猫飼い歴12年の無類の猫好き。猫の病気や生態についての知識を持つ。

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